寄席わらし

寄席の用語集

寄席の番組表には、初めてだと読み方すら迷う言葉がたくさん出てきます。このページでは、当サイトの公演情報やカレンダー表示にも登場する言葉を中心に、運営者の言葉で解説します。あわせて「初めての寄席ガイド」もどうぞ。

興行の組み立てに関する言葉

定席(じょうせき)

一年を通してほぼ毎日興行を行っている寄席、またはその番組のこと。東京の落語の定席は鈴本演芸場新宿末廣亭浅草演芸ホール池袋演芸場の4館(ほかに国立演芸場がありますが、建替のため現在は休館中です)。浪曲では浅草の木馬亭が定席として知られます。当サイトのカレンダーで「鈴」「末」「浅」「池」と出ているバッジは、この4館の定席番組を指しています。

上席・中席・下席(かみせき・なかせき・しもせき)

定席の番組は10日ごとに総入れ替えになります。毎月1〜10日が上席、11〜20日が中席、21〜30日が下席。この10日間は原則として同じ顔ぶれ・同じ組み立てで興行されます(日によって交互出演や代演はあります)。

余一会(よいちかい)

31日は10日ごとの区切りから余るため、通常の定席番組とは別の特別な会が組まれます。これが余一会。企画性の高い顔ぶれが並ぶことが多く、常連客の楽しみのひとつです。

昼夜入替制と通し

定席には昼の部と夜の部があります。昼と夜で客を入れ替えるのが「入替制」、昼から夜までそのまま居続けられるのが「通し(入替なし)」。鈴本演芸場は入替制、ほかの3館は基本的に通しです(お盆・正月などの特別興行では変わることがあります)。当サイトの定席カードにもこの区分を表示しています。

貸席(かしせき)

寄席の建物を借りて行われる、定席番組とは別の単発の落語会・演芸会のこと。同じ会場でも定席とは主催も番組の性格も異なるため、当サイトでは定席バッジに混ぜず「特別公演」などの独立したカードとして表示しています。

出演者と番組に関する言葉

主任・トリ

その興行の一番最後に上がる出演者のこと。番組表では「主任」、話し言葉では「トリ」と呼ばれます。寄席の番組はトリを中心に組まれ、トリは他の出番より長い持ち時間でじっくり一席を聴かせます。当サイトでは公演情報の出演者欄に「(主任)」と表記しています。

仲入り(なかいり)

興行の途中に入る休憩時間のこと。仲入りの直前に上がる出演者は「仲入り前」と呼ばれ、トリに次ぐ大事な出番とされます。休憩後の最初の出番を「食いつき」と呼ぶこともあります。

色物(いろもの)

落語・講談以外の芸の総称で、漫才・漫談・曲芸・紙切り・奇術・音曲などを指します。寄席の看板や番組で、落語家と区別して名前を色文字で書いたことが由来といわれます。落語の合間に色物が挟まることで、番組全体にリズムが生まれます。

前座・二ツ目・真打(ぜんざ・ふたつめ・しんうち)

東京の落語家の身分の段階です。入門するとまず前座として楽屋働きをしながら開演直後の高座を務め、数年で二ツ目に昇進して着物や出番の自由度が上がり、さらに十年前後で真打となって寄席でトリを取る資格を得ます。なお上方(関西)の落語界にはこの真打制度がありません。

香盤(こうばん)

協会内での序列、またはそれを記した名簿のこと。入門や昇進の順序に基づいて決まります。当サイトの芸人さがしの並び順も、各協会の公式サイトの香盤順を参考にしています。

代演・交互出演(だいえん・こうごしゅつえん)

予定されていた出演者が休演するとき、代わりの演者が高座に上がるのが代演。ひとつの出番を複数の演者が日替わりで務めるのが交互出演です。寄席の番組は当日変わることが珍しくないため、お目当ての演者がいる場合は、お出かけ前に各寄席の公式サイトで当日の番組をご確認ください。

顔付け(かおづけ)

興行の番組に出演者を割り当てること、またはその顔ぶれのこと。「今席は顔付けがいい」のように使われます。

そのほか

木戸銭(きどせん)

寄席の入場料のこと。寄席の入口を「木戸」と呼ぶことに由来します。定席は原則として予約不要で、木戸で払ってふらっと入れるのが持ち味です。

桟敷席(さじきせき)

客席の左右などにある、靴を脱いで上がる座敷式の席。新宿末廣亭の桟敷席が有名で、昔ながらの寄席の風情を味わえます。

ここに載っていない言葉で気になるものがあれば、お問い合わせからお寄せください。少しずつ増やしていきます。